丹後ちりめん・絹の織り成す街。
この7月に創業30年の節目をニュー丸田荘は迎えます。
その当時ここ掛津の村の中も機織り機の音が
響きわたっていました。
生まれて1つの娘は、機音が止むと目を覚ますという丹後の子になっておりました。
私の描く油絵は、その機械がテーマーです。
私たち夫婦は、京都西陣の帯屋さんで知り合いました。
その西陣の織手さんの事を尊敬する西村恵信先生が 2010年11月号のサライの本に書かれておられます。
西陣織の織屋さんに行かれたこと、ありますか。華やかな反物も完成までには織り職人が、ガチャンガチャンと一心に機を織っている。厳しい日常が、新たな文化を迎え準備になっている。
本当に着物の世界は、華やかな面と厳しい面をもっていると思います。
私がその西陣で働いた時に買った振袖を娘が10年ほど前の着物ショーで着てくれた時は嬉しかったです。
舞台の上での晴れ姿に思わず涙がでてきました。
翌年の網野町のちりめん祭りの花魁パレードにも参加させていただきました。
先日これらの祭典でお世話になった着付けの先生が亡くなられました。丹後の和装振興に貢献されました。
私たち親子にとっての一生の思い出を作ってくださいました。
織物の産地に住み、その厳しさもわかるだけ着物にたいする思い入れは丹後の人たちにとって深いです。
世の中には、光と影が存在する。華やかな世界を作り上げるまでの苦労はいかほどでありましょうか?
先生のご冥福をお祈り申し上げます。
琴引浜 画家女将の丸ちゃんより